どうだい? 夢のひととき、楽しんでもらえたかな? 幼い日の君は もうどこにもいないものだから もし夜の出来事を覚えているのなら、大切にしてくれたまえ。 ………覚えていないのかい? ふむ、食べ過ぎてしまったかな… ああ、いやいや、こちらの話だ。 なに、君が覚えていても、いなくても、誰かの想い出になって残っているはずだ。 さて、私はもう行くよ。 次の夢を探しにいかねば。 うん? 私の名前かい? ……ふふ、そうだね 特別に教えてあげよう。 ……私の名は "バク" と言うんだよ。 夢を喰らう "獏" さ。 子供のいる夢は大好物でね 素敵な夢をありがとう。 ごちそうさま。」 飴を渡したあの夜のようににっこり笑うと、その人の姿はかき消えてしまった…… |